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横浜市戸塚区にある高棟建設工業。100年以上続く老舗の大型工務店。
現社長の高橋正成はその四代目だ。
四代目とともに創業した頃からの付き合いという、泉区の石塚さんの家を訪ねた。


[チルチンびと神奈川2014より ]


明治30年創業の高棟建設工業。「ヒョウさん」の愛称で親しまれた、初代・高橋兵吉さんは頑固一徹の職人で、
大正12年の関東大地震では近隣の傾いた家を直し歩いた。
そんな仕事への誠実な姿勢は二代目棟吉さん、三代目積平さん、そして四代目正成さんへとしっかり受け継がれている。

地域密着型を貫く同社。親子三代にわたって家づくりを依頼されることも少なくない。
そんなお宅の一つが、泉区の石塚さんで、「家の事なら高棟さん。それが当たり前で、私の祖父の頃からお世話になっています」(ご主人)。
初代には物置や家の修繕、二代目には棟梁として、石塚さんが持つ裏山の木を選ぶところから始めていましたね」(高橋社長)。


石塚邸は22年前に土地区画整備のため移転することに。やむ無く壊されるには惜しい、金物を使わず自前の木で建てた愛着の家だった。
建て替えを任された三代目に、二代目は座敷の柱と差し鴨居を新居に移すようにと指示。
昔の家の記憶を宿す住まいに対して「こうした物語があるからお座敷は自慢の種よね」と石塚さんの奥さん。


大小さまざまな工務店がある中で、石塚さん同社を選び続けるのはなぜだろう。
「高い技術力があることはもちろんですが、いちばんは信頼関係。家は人との関係でつくるもの。
ずっと我が家を守ってきてくれた高棟さんにこれからもお願いしたい」(ご主人)。

毎年2回、800人以上いる建主の家を訪問する同社。
この地道な取り組みは二代目から続き、末永いお付き合いの中で”お抱え大工”として親しまれている。
「すぐそこにいる工務店として仕事をすることが、地域工務店の良さではないでしょうか。
地域の人とともに家を守る。これは我々の社会的責任だと思っています」(高橋社長)。


 

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