【木と漆喰の家】では、トレーサビリティ(履歴)のとれた材料、国産の自然素材を使用することが基本です。木材に限らず、すべての材料に関してトレーサビリティのほか使われている原料をも確認し、厳選した安心安全な材料を標準使用しています。
木と漆喰の家の《 断熱材 》
【木と漆喰の家】では、断熱材として「セルローズファイバー」を標準で使用しています。「セルローズファイバー」とは、新聞古紙をリサイクル再利用してできた自然素材の断熱材。セルローズファイバーはさまざまな木質繊維が絡み合い、空気の層が形成されます。もちろん繊維1本1本の中にも空気泡があるので、これらが抜群の遮熱・遮音効果をもたらしてくれます。さらに木質繊維特有の吸放湿性で適度な湿度を保つため、人や環境にやさしい理想的な環境配慮型断熱・調湿・防音材といえます。
新省エネ基準や次世代省エネ基準ではQ値という値で2.7をひとつの目安とされていますが、【木と漆喰の家】ではセルロースファイバー断熱で次世代省エネ基準であるQ値2.7前後の断熱性能を目指しています。また、C値と言われる気密性能に関しても、気密試験の結果を参考に 1.7前後、できれば1.5という数値を目指しています。ただし特別な気密シートを使ったりはせず、セルローズ断熱の施工精度を上げたり、施工方法を工夫をするなど、呼吸する家づくりをしながら、快適な気密性能をもった家づくりを良しと考えています。さらに、「CASBEE(キャスビー)」や「自立循環型住宅」の手法も参考にした、横浜・鎌倉・湘南に最適な住空間を提供します。 その他、断熱材としては「パーフェクトバリア」や「ウール断熱」を推奨しています。
参考:
> 株式会社マツナガのウェブサイト
> CASBEE(建築環境総合性能評価システム)のウェブサイト
> 自立循環型住宅のウェブサイト
木と漆喰の家の《 壁材 》
漆喰
【木と漆喰の家】では名称の通り、石灰を主原料とする「呼吸する壁」"漆喰(しっくい)"の塗り壁を基本仕様としています。石灰に麻の繊維や藁の繊維(すさ)を加え、草本や海藻から得る接着剤、水などを加え練り上げて作ります。弊社では、消石灰・つのま・ぎんなん草・重タンカル・サラシ本スサでできた漆喰を採用しています。
漆喰は、不燃性、防水性、調湿性を兼ね備えた外部保護材料で、古くは飛鳥時代から寺院建築、城郭、蔵など木や土で造られた内外壁の上塗材として用いられてきた自然素材の建材です。漆喰はそのアルカリ成分によりカビが発生しずらいという抗菌性・消臭性もあり、昔から蔵などで多用されてきたのはそのためです 。さらに漆喰はホルムアルデヒドの吸着分解機能をも併せ持つため、VOC等化学物質対策建材としても非常に注目されています。また漆喰の塗り壁の魅力のひとつは、やはり仕上げの塗り模様ではないでしょうか。左官職人の腕の見せ所です。高棟の高度な技術を持つ左官職人たちが、繊細優美な塗り模様に仕上げてくれると思います。
珪藻土
珪藻土は植物性プランクトン(藻)が化石化したもので、こちらも優れた日本古来の塗り壁材です。多孔質性により調湿性、脱臭性に特に優れた効果があり、珪藻土も「呼吸する壁」と呼ばれています。その他、仕上げ材として漆喰・珪藻土以外では、和紙・ベンガラ・炭・土など、やはり日本古来から家づくりに使われている素材を利用し、地球環境への負荷を少なくし「安心・安全」で環境保全に貢献する家づくりをしています。
木と漆喰の家の《 屋根 》
【木と漆喰の家】では種類が豊富な屋根材の中で、軽量屋根材の【Y-15】を採用しています。瓦より軽くカラーベスト等スレートより耐久性と重厚感に勝るベストチョイスです。棟(むね:屋根の一番高い所)には、屋根裏の空気を建物の外に排出する換気機能を持つ部材(棟換気)を取り付けています。
さらに大切なのが、仕上がってしまうと見えなくなってしまう下地材。【木と漆喰の家】はそこにもこだわります。下地材(野地板)の重要な目的は耐久性。見えなくなる下地材とはいえ、耐久性は必要ですが、そのために一般で使われている薬剤処理をした木材を使うことはできません。そこで採用したのが、シロアリ対策にも効果のある木昨液(もくさくえき)です。杉を木昨液に漬けた木材で耐久性を確保しています。【木と漆喰の家】では木酢液漬木材やくんえん木材は栗駒産のものを使用しています。
木と漆喰の家の《 防蟻処理(シロアリ対策) 》
【木と漆喰の家】では30年以上も「こだわり」を持って「焼き土台」を採用しています。防蟻剤を使用せずに、大工さんが現場で土台を1本1本バーナーで焼いていきます。まずは裏側を焼き、設置してから残りを焼きます。表面を炭化させることにより、耐久性を増し、防蟻効果を出す、先人の知恵を受け継ぐ自然方式です。
またリフォーム等で、防蟻処理を行わなければならない場合は、無農薬自然素材の木酢(もくさく)液・ヒバ油・ヒバ水を使用します。人(特に妊婦さんや乳児)やペットに害の考えられる農薬は一切使わず、大切な建物をシロアリから守ります。(保証は農薬と同じ5年間となります)
遡ること数十年、高度経済成長期と言われる時代がありました。当時は住宅不足が深刻化し、住宅供給は国をあげての急務でした。そこでハウスメーカーは工場で短期間に安く大量に生産できる建材を開発し、簡単に組み立てが行える建築方法を進めていきます。そして化学物質からつくられた「新建材」と呼ばれる建材だらけの画一化された家が、全国に溢れるように建てられていったのです。
案の定、化学物質からつくられた新建材からは、身体に有害な物質が放散し、そこに住む人々にシックハウス症候群といわれる様々な疾病をもたらしました。そのような化学物質の建材は、リフォームや建て替えの際にも簡単には燃やすなど処分することができませんし、年月をかけても土に還すことはできません。化学物質からつくられた建材で覆われた住宅は、湿度の高い日本の気候風土の中では湿気を取り込んだままになり、結果構造木部の劣化は一層進み、30年もすれば建て替えが必要になるほど朽ちてきます。一方的にハウスメーカーが利益のために住宅の短サイクル化を見越して新建材を押し付けてきとたまでは言いませんが、一生に一度の大変大きな買い物である家がこんな安易な使い捨て大量消費の古い価値観や考え方で押し着せられるモノであっていいはずはないのです。
自然に恵まれた日本では、自然のものを用い、古くから受け継がれた先人の知恵を暮らしに活かしてきました。化学調味料を食し、化学繊維の洋服を着て、化学物質に覆われた住宅で暮らす人など、長い歴史の中で数十年前までは存在しなかったのです。しかし時代も変わり、家族のかたちも、暮らしのかたちも、エネルギーの使い方も、ライフスタイルも、コミュニティのかたちも大きく変わりました。住む人のかたちの変化で、少しずつ木の家、本物の自然素材の家の良さが見直されるようになってきました。生まれた時からものには不自由のない、ものの溢れる時代に育った若い世代の人たちの中にも、家や暮らしの本質・本物を見極められる高いリテラシーを持った頼もしい人々も増えてきました。
食品は産地や加工元を「普通に気にして」購入するような時代になりました。ましてや住宅という一生に一度の大事業、これから長い年月を暮らしていく場だからこそ、その材料の素性も成分もうやむやで、見かけのデザインや価格だけで決めてしまうようなことのないよう心に留めていただきたいものです。
自然素材の家が気になる方は、まずは本物の自然素材の家に行き、五感で体感してみることから始めてみてください。できるだけ高棟建設のような、国産材100%!、法定基準値でも甘い!とダメだしをするような、材料や品質に徹底的にこだわり抜く、"本気度の高い"会社がつくっている家を内覧して、空気を吸って、とことん自然素材の家づくりへのこだわりを聞いてみましょう。本物の自然素材の家は、空気が違います。裸足で床に触れてみましょう。暖かさが違います。五感に感じるやわらかさ、優しさがあります。シンプルな贅沢を感じます。何より、本物の自然素材の家は「心地よさ」が違います。心地よい暮らしの素敵な秘密が、自然素材の木の家の中にあります。ぜひそれを見つけてみてください。